XSim の紹介

XSim とは

XSim はウェブベースの OpenFOAM® 用プリプロセッサ―です。

ウェブベースの GUI を使用して OpenFOAM 用の解析設定データを作成し、それを zip ファイルとしてダウンロードすることができます。

機能

  • インポート

    バイナリ― STL 形式、または ASCII STL 形式のファイルで定義された形状をインポートできます。各ファイルはアセンブリーとして読み込まれ、それら形状を 3D ビューで可視化することができます。

    Importing
  • メッシュ設定

    目標メッシュ数、メッシュ作成領域、特徴角度、各領域に対するレイヤーメッシュの総数などを設定することができます。

    Mesh-control
    Mesh-3d
  • 解析設定

    解析タイプとして定常、非定常を選択できます。また流体モデルとして層流(DNS)、または RANS モデル(標準 k-ε、RNG k-ε、 Realizable k-ε)を選択できます。

    BasicSettings
  • 物性値

    流体のタイプとしてニュートン流体、ベキ乗則流体、逆ベキ乗則流体を選択でき、それぞれのタイプのパラメーターを設定できます。

    PhysicalProperty
  • 境界条件

    以下の境界条件タイプとを使用でき、それらを 3D ビューで確認することができます。

    • 流速指定
    • 質量流量指定
    • 体積流量指定
    • 法線方向流速指定
    • 静圧指定
    • 全圧指定
    • 自然流入出
    • すべり壁
    • 静止壁
    • 移動壁
    BC-control
    BC-3d
  • 出力設定

    出力間隔、出力形式(ASCII、バイナリーなど)、精度、また OpenFOAM がサポートしているサードパーティー形式への変換を設定することができます。

    Output
  • エクスポート

    設定したデータを OpenFOAM バージョン 4 形式の zip ファイルとしてエクスポートすることができます。

チュートリアル

  1. 形状の準備と XSim を開始する

    zip 圧縮されたサンプルの STL ファイル「tutorial-pipes.zip」をダウンロードし、展開します。それが終わったら下のボタンから XSim を起動してください。

  2. プロジェクトの作成

    プロジェクト名として「MyFirstProject」と入力し、作成ボタンをクリックしてプロジェクトを作成します。

    ProjectName
    ProjectNameDialog
  3. 各ビューの機能

    XSim には「ナビゲーション・ビュー」(左側)、「コントロール・ビュー」(中央)、「3D ビュー」(右側)の3つのビューがあります。

    形状を読み込んだ後で、ナビゲーション・ビューの最上位レベルの要素をクリックすると対応する設定ページがコントロール・ビューに表示されます。また 3D ビューでモデル形状を確認することができます。

    言語設定を変更したい場合はウィンドウ右上のgearボタンをクリックして設定ダイアログを表示してください。現バージョンの XSim では「英語」と「日本語」がサポートされています。

    Views
  4. 形状のインポート

    まず初めにダウンロードした STL ファイルから形状をインポートします。

    「ファイルドロップ」タブの下の領域に STL ファイル「Inlet1.stl」、「Inlet2.stl」、「Outlet.stl」、「Wall.stl」をドラッグ&ドロップしてください。STL ファイルが読み込まれ、形状が 3D ビューに表示されます。

    マウスを使った 3D 表示操作手順は以下の通りです。

    3D 表示操作
    平行移動拡大縮小回転
    マウス左ボタン+ドラッグ マウスホイール回転 マウス中ボタン+ドラッグ
    マウス左ボタン+ドラッグ マウスホイール回転 マウス中ボタン+ドラッグ

    ナビゲーション・ビューで領域の名前をクリックすると各領域を確認することができます。選択された領域は 3D ビュー上でオレンジ色で表示されます。領域選択を解除する場合は再度、領域名をクリックしてください。

    Import Shape STL ファイルを読み込み、領域「Inlet1」を選択

    次へボタンをクリックしてメッシュ設定ページへ進みます。

  5. メッシュ

    メッシュ設定ページでは、ベースメッシュ領域、計算領域を定義する座標が 3D ビューに白い線で表示されます。

    Mesh

    「ベースメッシュ数」の入力ボックスをクリックして、値を「50000」に設定します。

    「計算領域」の入力ボックスをクリックして、座標を (50, 55, 0) に設定します。

    Mesh-ComputationalDomain

    次にレイヤーメッシュ設定を行います。「レイヤーメッシュ設定」にあるコンボボックスから領域として「Wall」を選択し、「レイヤー層数」を「3」にします。

    次に設定ボタンをクリックしてください。設定が適切に行われると、青い長方形のブロックが表示されます。

    設定を削除、再設定したい場合はブロック右上の「×」ボタンをクリックしてください。

    Mesh-Layers

    次へボタンをクリックして基本設定ページへ進みます。

  6. 基本設定

    このチュートリアルでは、定常解析を 200 サイクル分行い、RANS モデルとして標準 k-ε モデルを使用します。

    従ってこのページで設定を変更する必要はありません。設定はデフォルトのままで構いません。

    Basic settings

    次へボタンをクリックして物性設定ページへ進みます。

  7. 物性

    このチュートリアルでは流体として水(Water)を使用します。

    従ってこのページで設定を変更する必要はありません。設定はデフォルトのままで構いません。

    Physical Property

    次へボタンをクリックして初期条件設定ページへ進みます。

  8. 初期条件

    このチュートリアルでは設定をする必要はありません。

    次へボタンをクリックして境界条件設定ページへ進みます。

  9. 流れ境界条件

    このページでは解析での流れ境界条件を設定します。

    まずコンボボックスから領域として「Inlet1」、タイプとして「流速指定」を選択します。「境界条件パラメーター」で流速の値を (10, 0, 0) m/s に変更し、設定ボタンをクリックすると領域に境界条件が設定されます。

    同じ手順で領域「Inlet2」に「流速指定」 (0, -10, 0) m/s を設定します。

    次にコンボボックスから領域として「Outlet」、タイプとして「静圧指定」を選択します。「静圧」値が「0.0」 Pa となっていることを確認した後、設定ボタンをクリックすると領域に境界条件が設定されます。

    最後にコンボボックスから領域として「Wall」、タイプとして「静止壁」を選択します。設定ボタンをクリックすると領域に境界条件が設定されます。

    条件は青いブロックとして「境界条件」に表示されます。設定を削除、再設定したい場合はブロック右上の「×」ボタンをクリックしてください。

    Flow Boundary Condition

    条件タイプのうちの一部は 3D ビュー上に矢印として表示され、条件が適用された領域を確認できるようになっています。3D 形状の透明度は3D ビュー下部の青いアイコンをクリックすると切り替えられます。

    Flow Boundary Condition 3D view

    次へボタンをクリックして計算設定ページへ進みます。

  10. 計算設定

    このチュートリアルでは設定をする必要はありません。

    次へボタンをクリックして出力設定ページへ進みます。

  11. 出力

    このページでは、計算の出力設定を行います。「タイプ」が「指定サイクルごと」に設定されていることを確認してから、「間隔」を 50 サイクルに変更します。

    Output

    次へボタンをクリックしてエクスポートページへ進みます。

  12. エクスポート

    これで全ての設定が終わりました。エクスポートボタンをクリックして解析設定を zip 圧縮された OpenFOAM ケースのディレクトリ「MyFirstProject.zip」としてエクスポートします。 zip ファイルのダウンロードはただちに開始されます。

    Export

    ウェブブラウザ上の XSim は終了して構いません。残念ながら現在のバージョンでは XSim 終了前に解析設定を保存することはできません。将来のバージョンではデータが保存できるようになるはずです……。

  13. エクスポートした解析の OpenFOAM 上での実行

    実行するマシンには OpenFOAM がインストールされている必要があります。もし OpenFOAM バージョン 4 がインストールされていない場合は「Download v4.0 | Ubuntu | OpenFOAM」または「OpenFOAM for Windows 10 | OpenFOAM」を参照して OpenFOAM をインストールしてください。

    まず「MyFirstProject.zip」を展開してください。ケース・ディレクトリ内に bash スクリプト「Allrun」があります。以下のコマンドでこのスクリプトを実行してメッシュの作成と OpenFOAM ソルバーの実行を行います。

    ./Allrun

    ParaView を使用するとメッシュや計算結果を確認できます。以下のコマンドで ParaView を実行してメッシュと計算結果を可視化してください。

    parafoam

    計算、可視化の操作は標準的な OpenFOAM の操作と同様です。

    ParaFoam-Mesh メッシュ
    ParaFoam-LayerMesh 指定された通り 3 層のレイヤーメッシュが挿入されています。
    ParaFoam velocity result 流速
更新 : 2017/10/26